日日猫好日だより vol.15
コミュニケーションにかかるコスト
昔から「変わってるね」「独特だね」といわれることが多かった。もちろん自らそうしようと思ってるわけではないし、自覚もあまりない。ただ、まわりにそういわれることが多いということは、おそらくそういう要素がわたしにはあって、もしかするとなんらかの負担をかけている可能性もあるのだよなと思う。主に、コミュニケーションの面で。
確かに、子どもの頃からうまくいかないことがたくさんあった。当時はもっと無自覚だったので、思うように伝わらなかったり誤解されたりするたびに、なんでこのくらいのことがわからないのか?わかってもらえないのか?と、全てをまわりのせいにしていた。でもだんだんと、どうやらそうではないらしい、こちらにも原因がありそうだぞ、と思いはじめた。そのあたりの気づきについて詳しく書けたらいいなと思うけれど、実はあまり覚えていない。はっきりと言えるのは、どうしてもわかってもらいたい相手である夫とのやりとりや暮らしを通して、少しずつ変わっていったということだ。
自分はきちんと伝えている、理解できないあなたが悪い。自分はこうだ、気に入らないなら去ればいい。自分はこのやり方を変えない、これからもずっとそうだ、変わるべきなのはそちらのほうだ。そんなふうに考えていた過去の自分に対して思うのは「うわーコミュニケーションにかかる負担が大きすぎてめんどくさい」だ。今のわたしなら確実に距離をとるし、そもそもお付き合いするのをひかえるだろう。
こちらに、話を聞く、歩み寄る、省みる意志がない場合、そのコミュニケーションに必要なコストを多く払うのは相手のほうだ。以前のわたしにはその意識がごろっとかけていた。もちろん、それを意識するのがいいとか悪いとかの話ではない。ただ、わたしはそんなふうに生きていきたいわけじゃなかった、ということなのだと思う。
今週の献立帳(12/10〜12/16)
12月10日(日)
ニュースレター用のメモを朝のうちに書き終えた。最近は夫が書店めぐりをしているあいだカフェでお茶を飲みながら書いていたので、ひさびさにじっくり見てまわるぞーと無駄に意気込む。その結果、あれだけ買わないと誓った料理の本をまた1冊買ってしまった。やはり、我慢とか節制というのは行きすぎるとタガが外れるのだろうか。(というほど我慢も節制もしていないではないか)
帰宅後ニュースレターを出す。
昼:チャーハン
夜:鶏ももとじゃがいものローズマリー焼き、サニーレタス、長ネギと大根とわかめの味噌汁、雑穀ごはん
12月11日(月)
日プのラストウィーク。土曜日にはデビューメンバーが決まるなんて早すぎる。応援してきたひとたちが笑顔で終われることを祈るし、もし今回機会を逃しても別の形で夢を叶えられますようにと願う。
16歳の数学のテストが8点だったと聞いて卒倒しかける。そして、平均点が15点だと聞いて頭を抱えた。そもそも、そんな点数になるようなテストを作るほうが悪い。極端に難しいテストを作って点数を下げたがる先生がいるの、高校あるあるだよなぁ。
昼:濃厚ビーフハヤシグラコロ
夜:ポークチャップ、サニーレタス、切り干し大根のベーコン煮、ひじきふりかけ、蒸しブロッコリー、さつまいもとわかめの味噌汁、雑穀ごはん
12月12日(火)
普段、味噌汁やちょっとした煮物にはアーネストの雪平鍋(行平鍋)を使っている。最近は弁当用の鍋もそれで作っているのだけど、時短のためには蓋があったほうがいいなと思い、満を持して18cmと20cmの兼用を買った。あまりにも使い勝手がよくて、とっとと買うべきだったと思った。
18歳のごはんについて見直しをする。23時半すぎに帰宅して鍋を食べる生活を1週間してみて、「ちょっと多すぎるかも」「寝る時間が遅くなってしまう」「作るほうもやはりちょっと負担かも」というフィードバックが得られた。じゃあ、いっそ帰宅後のごはんをなくして弁当を2つにしてみるか?ということになったが、手持ちの弁当箱では長時間の保存が怖い。スープジャーは6時間、普通の弁当箱もいくら冬だからといって半日近く置いていたら悪くなる。そういえば以前、学校の知り合いが真空の弁当箱がどうとかいっていたなと思い出し、記憶をたよりに光金属の「VS真空容器」にたどりつき、早速注文する。
VS真空容器に詰めた
ずいぶんアナログなサイトだったので発送までに時間がかかるだろうなと思っていたら、明日届くそうだ。おみそれしました。迅速な対応に感謝します。
昼:鍋弁当とスーパーのおにぎり
夜:鶏むねのジューシーオーブン焼き、さつまいものフライドポテト、ソーセージとアーモンドのジェノベーゼフジッリ、蒸しブロッコリー、生ハム入りポトフ
12月13日(水)
朝からキッチンの掃除をする。最近ちょっとサボっていたので気合いをいれてピカピカにした。やはりキッチンがきれいかどうか、整っているかどうかでわたしのメンタルが左右されるようだ。女とか母とか主婦とかっていうことではなく、わたしは台所が好きなのだと思う。
午後、魚を買うために一度も行ったことのないスーパーへ。魚が安いと評判だったので行ってみたのだが、なるほど安い。ブリ・たら・いかを買う。ただ、ほかの商品はいつものスーパーより高いんだよなぁ。今後行くかどうかは微妙なところだし、おそらく行かない気がする。
NMIXXの新曲「Soñar (Breaker)」のステージプラクティス動画をみて恐れ慄く。生歌でこのクオリティはすごすぎないか。しかもこの曲、めっちゃいい。どうぞ彼女たちの実力が認められ、もっともっと人気が出ますように。
昼:カップスター塩味(写真なし)
夜:ブリの照り焼き、いかと大根の煮物、長ネギの卵焼き、キャベツとソーセージのビネガー蒸し、雑穀ごはん
12月14日(木)
先生がインフルエンザに罹ったということで休講になり、朝の部の講座を受けて早めに帰宅した18歳。夜ごはんを家で普通の時間に食べているのをみると、妙な安心感がある。リラックスしすぎて勉強時間が足りていなさそうだけど...。
午後、急に思い立って家にある材料でチョコレートケーキを焼いた。
普段簡単なマフィンばかり焼いているので、別立て(卵黄と卵白をわけて、それぞれ泡立てる方法)というだけで面倒に感じてしまうが、やってみたらそんなことはなくてとても楽しかった。そう、なぜか工程を楽しく感じたのだ。作るたびに発見があるので、これからも心のままに作っていきたいと思う。
普段、コミュニティに属することがあまりないのだけれど、今回は思い切ってブルースカイを利用している人たちのdiscordサーバに参加してみた。ちなみに、使い方はまだ全然考えていない。肩肘をはらずにゆるやかなコミュニケーションができればいいなと思ってる。
昼:いかと大根の煮物、キャベツとソーセージのビネガー蒸し、ネギ納豆、インスタント味噌汁(しじみ)、雑穀ごはん
夜:豚肉とじゃがいものシャキシャキ炒め、キムチ鍋、雑穀ごはん
12月15日(金)
食洗機がついに壊れた。変な音がしているなーくらいだったのが、耐えられないほどの異音に変わったので買い替えることになりそう。家そのものや設備などいろんなところにガタがきていて、時の流れを感じる。
虹プロ2の結果を職場でチェックする。こちらは人気投票ではなく、プロデューサーやスタッフの意見で合否が決まるので基準がはっきりとしていてわかりやすい。結果を見る前から、おそらくメンバーは7人で2人は落ちるだろうなと思っていた。順位は予想外だったものの、メンバーは思ったとおりだった。
仕事後、どうしてもやってみたくて人生初のスポンジケーキを焼いた。
ちゃんと膨らんでよかったんだけれど、あまりにもでかくてびっくり。特に、半分に切るところが難しかった。次はいちごで!
5のつく日ということで、アフタヌーンティーの重箱を注文した。お正月だけでなく、普段のお祝いごとにも使っていきたい。届くのが楽しみ。
昼:残っていた豚肉とじゃがいものシャキシャキ炒め(写真なし)
夜:チキンカレー
12月16日(土)
今週は土曜日にも講座があると聞いていたので、それに合わせて休みを取り、18歳とランチをすることにした。一緒に家を出るとさすがに早すぎるため、わたしはあとからひとりで東京へ。少し大きめのバス停まで夫に送ってもらったのだけれど、後から聞いたところによると、このとき夫は「きみの後ろ姿をみて、子どもを見送るような気持ちになって少し心配だった」そうだ。そうなんですよ、わたしは東京と電車にめっぽう弱いの。能力値ががぐーんと下がるのだ。
今日はどうだったかというと、新宿までは乗っているだけなので余裕、乗り換えの都営新宿線で不安を感じつつなんとか神保町まで行けたものの、目的地と逆方向の出口に向かっていることに途中で気づいて(ここが偉い)あわてて戻り、でっかい地図で確認してきちんとA6出口に出られた。上々である。
購入した本
到着後まずは、以前から行ってみたいと思っていた「みわ書房」へ。店内をじっくりとみてまわり、手に持って歩けるぎりぎりの5冊にしぼって購入した。店内にいるあいだ、隣の部屋から女性とおじいさんの会話が漏れ聞こえてきて思わず笑いそうになる。女性が化学の質問をし、おじいさんがめんどくさそうに「なんでそれが知りたいの。ネットで調べればいいじゃんそんなこと」と返し、女性がめげずに「あなたの解説が聞きたいんですよ、教えてくださいよ」と食いついていたのがとてもおもしろかった。漫才かな?というくらいに。
神保町ブックセンター
みわ書房を出たあと、近くの「神保町ブックセンター」に入る。実は、ほんとうに目指していたのは「ブックハウスカフェ」だったのだけど(帰宅後に気づいた)、そのときはそこがブックハウスカフェだと思い込んでいた。なんともまあ、わたしらしいというかなんというか。ひととおりみて、欲しい児童書もいくつかあったけれどグッとこらえ(重い)、『世界』とカフェラテを購入して席につく。クッションがふかふかで座り心地がよいだけでなく、照明の角度もきちんと考えられていて快適だった。おしゃれなだけじゃなく、きちんといい店。神保町に来たらまた寄りたいなと思った。
ステーキランチ
講座を終えた18歳と合流し、近くの「ランチョン」へ。少し待ったけれどわりとすんなり入店でき、わたしは日替わりランチ、18歳はステーキランチを食べた。メンチカツと海老マカロニグラタンを少し分けてあげたら、子どものように喜んでいた。お酒が好きそうなひとたちが昼間から楽しそうにビールを飲んでいて、さすがビアホール!といった風情。わたしは一滴も飲めないけれど、大人が楽しそうにしているのはなんだかいいなと思った。
亀澤堂の豆大福とどらやき
おなかいっぱいになったあと、近くの「亀澤堂」に寄っていつもは売り切れていることが多いらしい豆大福と、たくさん種類のあるどらやきから焼きいもと粒あんを買う。
帰りの電車では、デビューメンバーが決まる日プ順位発表式の動向をチェック。ブルースカイの友達が実況してくれたおかげでほぼリアルタイムで情報を得られた。それを見ながら18歳とああでもないこうでもないと話していたら、最終メンバーが発表されたタイミングで隣に座っていた学生さんのでっかいためいきが聞こえてきた。ちらっと様子をうかがったところでバチッと目が合い、ニコッと笑いかけられたので思わず声をかける。
わたし「もしかして日プですか?」
学生さん「そうです!ずっと日プの話してるなって思ってたんです」
わたし「わあ、そうでしたか!もしかして、だめでした?」
学生さん「はい、だめでした...」
わたし「誰を推してたんですか?」
学生さん「会田凛ちゃんです」
わたし「あああああ、会田さん!!!!11位にくるかなって思ってた」
学生さん「わたしも!!残念すぎる....」
次の駅に着くまで語り合い、降りていく彼女と手を振り合って別れた。生きているとこんなふうに予想もしないようなことが起きるからおもしろい。
昼:ランチョンの日替わりランチ(メンチカツ、海老マカロニグラタン)
夜:金目鯛の煮付け、鱈のバター醤油炒め、いかと舞茸のガーリック醤油炒め、たらこの煮付け、ちぎりレタス、大根とねぎとわかめの味噌汁、雑穀ごはん
本棚から1冊
我が家のあちこちにある本棚から1冊を選んで紹介する「本棚から1冊」。今日紹介するのは、『ハリー・ポッターと賢者の石』です。
たいていは出会いの場面を覚えているものだけれど、『ハリー・ポッターと賢者の石』に関しては何ひとつ思い出せない。何がきっかけで、どこで購入したのか、記憶が全くない。でも、文章から映像が浮かびあがるような感覚に興奮し、ひと晩で読み終えてしまったことだけははっきりと覚えているのです。ロンドン駅の9と3/4番線、おいしそうなお菓子や料理、学校や寮のインテリア、そして魅力的な登場人物たち。話の続きが知りたくて知りたくて、発売されるのを心待ちにした日々。そんな思い出がたくさんつまった大好きな作品です。映画もいいけど、わたしはやっぱり原作が好き。年末年始は通しで読み返すのもいいなぁと思っています。
『ハリー・ポッターと賢者の石』
作:J.K.ローリング
訳:松岡 佑子
静山社
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ストーブのそばで暖をとるハルちゃん
次の日日猫好日だよりは、12/24(日)に配信予定です。
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