日日猫好日だより vol.8

2023.10.21〜10.27のできごと
うた子 2023.10.28
誰でも

鍵のない世界

わたしが日常的に利用しているSNSには今のところ非公開アカウント(以下、鍵アカ)というものがない。つまり、ミュートやブロックなどの機能を使わないかぎり、投稿した内容はSNS内の誰もが読める。わたしはそういう環境をとても気に入っていたのだけど、どうやら近いうちに鍵アカが実装されるようだ。

たとえば、気の合う仲間同士だけで繋がって、ごくごく狭い世界で日常を共有しあうのであれば鍵アカのほうがいいだろう。リアルな体験を思い出として残すだけでなく、身の安全を守るという意味でも。自分がやるかどうか(やる友達がいるかどうか)は別として、矢印が内に向くのであれば鍵アカも楽しそうだなと思う。

一方で、本来ならば言わずにおくことを言ってしまうゆるさや、言葉選びの甘さが生まれやすいのも鍵アカのひとつの側面だ。矢印が外に向き出すとさらに危険が増す。わたしも元Twitterで鍵アカを使っていたことがあるけれど、そうならないようにするためにはかなりの自制心が必要だったように思う。

まあでも、そんなのはわたしの個人的な思いであって、公開だろうが非公開だろうが「ある機能」をどう使うかは個人の自由だし、好きにすればいいと思っている。ただ、公開と非公開が混在することで、コミュニケーションがややこしくなるのは確かだ。相手が何を言っているのか、何をしているのか、フォローしなければわからないっていうのは、公開している側からすればちっともフェアじゃないから。

いっそ、非公開アカウントからリポスト、引用リポスト、いいね、コメント、スクショ、すべてのリアクションができないようにしてくれたらいいのにと思う。元Twitterの頃はあまり気にしたことがなかったけれど、一度「ない世界」を味わってしまったら、そう感じるのを止められなくなってしまった。うまく棲み分けられたらいいなと思う。

今週の献立帳(10/21〜10/27)

10月21日(土)

Tverで『天狗の台所』第3話をみた。ピェンローの美しさと具の少なさに驚く。我が家のは具がもりもりで、白菜が煮えないうちは蓋が閉まらないくらいなので。きっとこのドラマを観たひとの何割かはこの週末にピェンローを作るだろうな、そしておいしさに感動して今シーズン何度も作ることになるであろう、ふははははという気持ちになった。

夜、足りないものを買いに出かけたら、海の方で花火が上がっていた。すごく大きく、くっきりと見えて、ああ空気が澄んでいるんだなと思った。

昼:ひじきご飯のおいなりさん、カップスター豚骨味

夜:豆腐とツナのチゲ、チヂミ(海鮮、ほうれん草とチーズ)

10月22日(日)

ブラウニー手帳が届いた。

想像どおりの書き心地でとてもいい感じ。そして、想像以上によかったのはカバーの手触り。2024年を共に楽しく生きような。途中でやめることなく、最後まで使い切れますように。

午後から修学旅行に持って行くおやつを買うため、16歳を引き連れてスーパーへ。かりんとう大袋、芋けんぴ、ポケモンのど飴、ポテトフライ、タラタラしてんじゃね〜よ、じゃがりこサラダ味を購入した。なんというか、ラインナップが渋い。

豆乳チーズケーキを焼いたはいいものの、納得のいく仕上がりではなかったので近いうちにリベンジすることを誓う。

昼:野菜たっぷり焼きビーフン

夜:チキン南蛮、黒舞茸のオーブン焼き、チヂミの残り、大根と麩とわかめの味噌汁、雑穀ごはん

10月23日(月)

仕事帰りに豆乳と卵を買い、レシピをキッコーマンの「豆乳バスク風チーズケーキ」に変えてリベンジ。

いい感じじゃないか?いけたんじゃないのか?冷蔵庫でしっかり冷やして、食べるのは明日。

夜はハンバーグ。いつもは『おそうざい十二ヵ月』か『おそうざいふう外国料理』のどちらかにあるソースなんだけど、今日はおろし玉ねぎを使った和風ソースにした。フードプロセッサーさまのおかげで、玉ねぎのすりおろしがあっというまだ。

付け合わせは野菜のオーブン焼き。日曜日に買ったオーブン料理の本を参考に、ガーリックバターを塗って焼いた。キャベツが特にじゅわじゅわしておいしかった。

昼:16歳のために作ってあったチキン南蛮弁当(写真なし)

夜:和風ハンバーグ、野菜のオーブン焼き(ガーリックバターソースがけ)、炒り大豆とじゃこの甘辛炒め、かきたま汁、雑穀ごはん

10月24日(火)

朝、あたたかいティーオレを猫舌マグに入れ、豆乳バスク風チーズケーキをタッパーにつめて16歳を駅まで送る。車内に「うまっ!」という声が響く。そうでしょうそうでしょう。

今日から16歳は3泊4日の修学旅行。中学の修学旅行はコロナ禍の影響で中止になってしまったので、おいしいものをたくさん食べ、友達と一緒にいろんなことを体験して、思い切り楽しんできてほしい。道中ご安全に!

家のことをサッと片付けたあと、わたしたちは小田原へ。ひさしぶりに休みを合わせて平日デートを楽しむのだ。最初は予定をつめつめに入れていたんだけれど、絶対に疲れることが目に見えていたので大幅に減らし、のんびりドライブを楽しむことにした。

城下町風の建物ができたという小田原駅周辺を散策したあと、「おだわら市民交流センターUMECO」内にある「一膳飯屋 八起」で早めにお昼ごはんを食べる。駅周辺はどこも結構強気な値段をつけているところが多いんだけれど、ここはかなりリーズナブル。観光客よりも地元の方がどんどんやってくる感じのお店だった。アジフライは身が分厚くて、衣はサクサク。かなりボリュームがあったため、夫にもだいぶ手伝ってもらった。夫が頼んだ日替わり定食は、シイラのあんかけ、生しらす、味噌汁、ごはん、漬物が付いて880円という安さ。しかもめちゃくちゃおいしくてびっくりしてしまった。食後にサービスでコーヒーが付くのも嬉しい。とってもよいお店だったので、小田原駅周辺に行くことがあったらまたぜひ寄りたい。

早川漁港にある直売所に寄ったあと、南足柄へ向かう。このあたりは子どもたちが小学生の頃に遠征でよく来たよね、などと話しながらドライブを楽しんだ。空が広く、山がいつもよりぐんと近くに見えた。

道の駅で野菜や金太郎グッズを購入して、今度は厚木方面へ。夫のプレイリストを流しながら、他愛もないことを話し、ああ〜楽しい〜!と何度も叫び笑った。細かいことはまったく覚えていないけれど、楽しかったということだけ強烈に残っている。

工場の直売所で切れっぱしのケーキなどを買ってほくほくしながら帰宅。少し休んで、簡単にごはんを済ませ、あとはゆるゆると過ごした。たっぷり充電できたよい1日だった。

昼:「一膳飯屋 八起」のアジフライ定食

夜:和風ロコモコ、カンパーニュ

10月25日(水)

先週のメンタル的にそろそろだと思っていた生理がきた。体のことが多少わかるようになると、わからないよりは生きやすい。それでも、だるいものはだるい。原稿を書くのに疲れたら横になり、『視点という教養』の続きを読むなどしながら、なるべく無理をしないように心がけて過ごした。

『視点という教養』は宗教学のところまで読了。もう少し宗教のことを知りたい気持ちになって、図書館で『世界とつながるみんなの宗教ずかん』を予約した。オンラインで予約した本を近所の図書室で受け取るシステムにかなり助けられている。おそらく週末には受け取れるはず。

夜に、うっかり『サヨナラCOLOR』を聴いちゃって、うわーん!という気持ちになる。日比谷野外大音楽堂の夕焼け空に、音が溶けていく。わたしもこの場にいられたらよかったのにと思う。絶対に泣いてしまうけど。

昼:ハンバーグとしいたけソテーのっけ丼

夜:鶏ごぼうごはん、豆腐ステーキ、炒り大豆とじゃこの甘辛炒め、豚汁

10月26日(木)

昨日ゆっくり過ごした分を取り返すように原稿に向かう。思いどおりには進まなかったものの、まあまあといったところ。あとは金曜と月曜のわたしにがんばってもらいましょう。

16歳は明日帰ってくる。彼がいないと家が静かで、ごはんが減らない。

昼:鶏ごぼうおにぎり、豚汁、崩れた豆腐ステーキ

おやつ:金太郎焼チョコ最中

夜:サバのマリネ焼き、じゃがいも(とうや)、切り干し大根の煮物、大豆のきんぴら、大根と揚げとわかめの味噌汁、雑穀ごはん

10月27日(金)

昼は元気が出るものをササッと食べたくてマクドナルドを買って帰った。強制的に元気が出たので、夕方の歯医者までにここまで進めるぞ!と決め原稿に向かう。思った以上に進んだのはよかったんだけれど、疲れがどっと出て治療中にうとうとしてしまった。先生から「ほら、お口をもっと開けてくださーい!眠いですよね、でもほらがんばってー!大きく開けてくださいー!」と言われ、ものすごく恥ずかしい思いをしながら大きく口を開けた。

そうこうしているうちに、16歳が大量のお土産と一緒に帰宅。蒸氣屋の「かすたどん」をリクエストしたところ、一緒に「かるかん」も買ってきてくれた。これに加えて、月曜日には大量の洗濯物と共に安納芋タルトが届くらしい。見事にお菓子だらけ。頼んでいたさつま揚げはすっかり忘れちゃったそうです。残念。

夜は、彼が疲れたときや元気を出したいときに必ず食べたがるオムライス。食べたら力が抜けたようで、そのまま横になってこてっと寝てしまった。おつかれさま、と思いながら毛布をかけた。

昼:肉厚ビーフ&ポテトバーガー、ミニッツオレンジ

夜:オムライス

本棚から1冊

我が家のあちこちにある本棚から1冊を選んで紹介する「本棚から1冊」。今日紹介するのは、『おひさまのたまご』です。

スウェーデンの児童文学作家でもあり絵本作家でもあるエルサ・ベスコフの作品。子どもたちが通っていた幼稚園ではじめて出会い、かわいい絵とどっしりとしたストーリーに引き込まれて好きになった作家さんです。ほかにも、『ペレのあたらしいふく』『もりのこびとたち』『ラッセのにわで』など素敵な作品がたくさんあります。

『おひさまのたまご』の魅力は、主人公の妖精はもちろん、登場する森の動物や鳥たちがみんな個性的でおもしろいところ。そして、悪さをしたカラスがきちんと痛い目にあうのもいい。森を舞台にした絵本は、さまざまな種の生き物たちが、それぞれの違いを包み込んで認め合ったり、助け合ったりするお話が多くて好きです。

『おひさまのたまご』

作:エルサ・ベスコフ

訳:石井登志子

徳間書店

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お土産の袋の中で興奮しているヨルくん

お土産の袋の中で興奮しているヨルくん

次回の日日猫好日だよりは、11/4(土)に配信予定です。

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