日日猫好日だより vol.13
小さなこだわり
本を読み終えたとき、言いたいことが次々にあふれだすこともあれば、考えや感情が自分の中でうずまいてうまく言葉にできないこともある。そういうときは、無理に言語化したり評価したりせずに、こぼれてきたものだけを感想としてまとめることにしている。
今年の夏頃から、ブクログで読書記録をつけるようになった。もうずいぶん前から夫がそこで蔵書管理をしているというので、なにかと便利そうだなと思って。デザインがちょっとかわいすぎるかなと思わなくもないが、使い勝手はとてもよく、読み終えた本を淡々と記録している。
ブクログや読書メーターなどの読書記録サービスを利用すると、その本を読んだ他人の感想が簡単に読める。人気作であれば数ページにわたってたくさんの感想が並ぶ。自分の感想を記録したあと、知らない誰かが書いたものを読んでみると、思わぬ共感や発見があっておもしろい。
でも、ときどき「つまらなかった」とひと言だけ添えられた星1の感想を見つけることもあって、思わずそれに対して「つまらなかった」とコメントして低評価をつけたい気持ちになったりもする。もちろん、どんな感想を書こうと当人の自由だということは重々承知しているし、実際に行動をおこすこともないけれど、それはわざわざ表に出しておいておく必要がある言葉なのか、と思ってしまうのだ。それにしては雑すぎないか、とも。
わたしは本が好きだし、本を書いている人のことも、作っている人たちのことも自分なりの形で尊敬しているつもりだ。それでも、合わないものやおもしろいと思えないものはあたりまえにたくさんある。わたしの場合、合わないと思うものを最後まで読み切れることが少ないし、人道に反するようなひどい内容でないかぎり低評価をつける必要がないと思っているから、そういうときは読んだ本として登録するにとどめて感想や評価は残さない。
どうしても何か残しておきたいときは、なぜつまらなかったのか、どこが合わなかったのか、自分はこのときどういう考えを持っていたのか、わかるように書く。うまくまとまらないうちは下書きやメモに残し、公開はしない。何度でも言うが、それが正しいとか、良いと思っているわけではない。他人に対してそうしろとも思わない。ただ、それが作者に対するわたしなりの敬意であり、小さなこだわりなのだと思う。
今週の献立帳(11/26〜12/2)
11月26日(日)
日曜恒例の書店めぐりはわたしだけお休みにして、カフェでのんびり書き物をしながら夫を待つことにした。カフェに行くことも、外でお茶することも、普段はあまりしないんだけれど、たまにはこういうのもいいなと思った。端っこの席でロイヤルミルクティーを飲みつつ、ニュースレター用の文章を書いていたらあっというまに時間が過ぎた。
昼:どん兵衛、チャーハン
夜:ホットプレートでもんじゃ焼き(写真なし)
11月27日(月)
朝起きてすぐにブルーベリージャムとココアのマフィンを焼いた。マフィンは混ぜて焼くだけなのでほんとうにすぐできる。最近はこねないバゲットとマフィンのどちらかを毎日焼いている。
水曜日からはじまる新しい講座と猛勉強の日々に備えて、長男が好きなカカオ高めのチョコレート・フリスク・ラムネ・グミなどの置きおやつや、勉強時間を管理するためのタイマーなどを購入。いよいよ始まる。
昼:チョコバナナマフィン
夜:のり塩チキン、フライドポテト(じゃがいもの品種はさやか)、韓国風蒸し豆腐、蒸しブロッコリー、切り干し大根とわかめと玉ねぎの味噌汁、雑穀ごはん
11月28日(火)
テスト期間中の次男のリクエストにこたえてマクドナルドを買って帰る。グラコロは来週からはじまるらしい。食べながら、数学が赤点なんてもんじゃなさそうな出来だと聞いて気が遠くなった。
昼:マクドナルド
夜:鶏むねの香草カツレツ、サニーレタスとわさび菜、ごぼうとにんじんのきんぴら、わかめとたまごの味噌汁、雑穀ごはん
11月29日(水)
いよいよ今日から新しい講座がスタート。帰りは今までよりも30分くらい遅くなるので、我々の夜ごはんとは別に長男用のお夜食を準備することにした。消化しやすくて体があたたまるもの、となると一人分の鍋かなという話になり、白菜・ねぎ・きのこ・にんじんなどの野菜と肉を1回分ずつ小分けして冷凍して準備をすすめた。
初日はキムチ鍋。なかなか好評であっというまに平らげていた。ハードな毎日になるはずだから、とにかく体にだけは気をつけてがんばってほしい。
昼:鶏むねの香草カツレツ、のり塩チキン、サニーレタスとわさび菜、蒸しブロッコリー、雑穀ごはん、インスタントの味噌汁
夜:鶏ももとじゃがいも(さやか)とソーセージのオーブン焼き、小松菜のオイル蒸し、鶏ごぼう、雑穀ごはん
11月30日(木)
気になっていた収納の整理をした。箱の奥から出てきた古い手帳を処分しようと思い、念のため中をあらためていたら、23歳の誕生日を祝う夫からの手紙が出てきた。あれからもう22年!ずっと一緒にいたいと思っていたひとと、ずっと一緒にいられた幸せをかみしめながら片づけに勤しんだ。
午後からきび糖のカステラを焼き、クリスマスのしたくをする
きび糖のカステラ
古い友人が作ってくれた組み木人形とたやまゆうりさんのポストカード
長男用のお夜食は生姜たっぷりの鶏だし生姜鍋にした。
材料さえ揃えておけば、一人鍋はほんとうに楽だ。
昼:鶏ももとじゃがいも(さやか)とソーセージのオーブン焼きの残り、どら焼き
夜:豚こまの生姜焼き、マカロニサラダ、蒸しブロッコリー、小松菜と玉ねぎの味噌汁、雑穀ごはん
12月1日(金)
仕事から帰宅し、エラーが出ていたスプレッドシートの家計簿を調整する。自分で作った家計簿は、知りたいことだけをまとめられるのでほんとうに便利だ。今までも何度か挑戦したことがあるけれど、今が一番ベスト。こんなふうに「これまでの経験を役立てながら今を快適にする」を積み重ねていくんだなと思う。
昼:残ったものをかきこんだので写真なし
夜:麻婆豆腐ごはん、マカロニサラダ
長男のお夜食:生姜たっぷり味噌ちゃんこ鍋
12月2日(土)
朝から買い出し。スーパー2軒、ドラッグストア、ホームセンターをはしごしたらお昼になっていた。よくがんばりましたということでお昼はグラコロ。夜は買ってきた海老やいかでパエリアを作りました。とってもおいしかったけれど、もっと米の量を増やしてもいいなと思った。
昼:今季初のグラコロ(写真なし)
夜:パエリア、じゃがいも(さやか)のフライ
本棚から1冊
我が家のあちこちにある本棚から1冊を選んで紹介する「本棚から1冊」。今日紹介するのは、『魔女の宅急便』です。
はじめて読んだのは小学校に上がったばかりの頃。『母の友』に連載されていたのを読んで驚き、興奮し、胸がときめいたのを今でも鮮明に覚えています。大人になってからも、つらいことがあったとき、さみしいとき、新しい季節、眠れない夜、たくさんの時間を一緒に過ごした思い出深い1冊であり、児童文学が好きになった原体験ともいえる作品です。
当時はキキに自分の姿を重ねていたけれど、今はコキリさんやオキノさん、おソノさんに思いをはせてしまう。でも、わたしのなかには確かにあの頃のキキや、小さかったわたしも生きている。物語を読む楽しさってそういうことかもしれないなぁと思ったりします。
『魔女の宅急便』
作:角野栄子
画:林明子
福音館書店
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次男の部屋を根城にしているナッツ
次の日日猫好日だよりは、12/10(日)に配信予定です。
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