日日猫好日だより vol.3
何を言うか、何を言わないか
北欧、暮らしの道具店のインターネットラジオ「チャポンと行こう!」の第142夜で、文章を書くときに「何を書かないか」という話が出てきた。ほんとうにあったことすべてを書くわけではない。書かないこともある。正直とほんとうは違うよね。というような流れだったんだけれど、その話がここ最近よく考えているテーマと重なっていてとてもホッとした。同じようなことを考えている人がいる。それだけで、少し安心できた。
何かを伝えたいと思ったときに、何を言うか。そして何を言わないか。これまでは、どんな言葉で、どんなトーンで、何を言うかばかり気にしていたけれど、今は何を言わないかのほうに、より心を向けている。
「何を言うか、言わないか」は、「何を言うべきか、言わないべきか」とは少し違う。「言うべきか、言わないべきか」は、自分や相手、場所などの状況を考慮して決めるもの(だと思っている)。一方で、「言うか、言わないか」は、自分が伝えたいことの輪郭をはっきりさせるために、これは言わないほうがいいな、言わなくていいなと削ぎ落としていく感じ。面と向かって話しているときにそれをやれたら最高なんだけれど、わたしにはまだその力はない。だから、こうやって文章を書いたり、SNSでものを言ったりするときくらいは、よく考えて、見直して、できるだけ整えたものを差し出していけたらいいなと思う。
修行の道はまだまだ続く。
今週の献立帳(9/16〜9/22)
9月16日(土)
朝いちばんに動物病院へ行き、避妊手術のため入院していたハルちゃんを連れ帰る。午前中のうちに2週間分の献立を考え、冷蔵庫の掃除をした。4人暮らしには小さめの冷蔵庫らしいが、今ですら食品の管理が行き届かないことも多いので、わたしには少し足らないくらいがちょうどよいなと思う。
長男の前期の成績を夫・わたし・長男の3人でみる。SからCまでまんべんなく網羅した、良くも悪くもない成績だった。「Cがなくなるといいね〜」などと言ってはみたものの、単位を落としまくっていたわたしより確実にちゃんとしている。
昼:チーズ月見バーガーセット、アイスコーヒー、月見パイ
夜:手作り餃子、雑穀ごはん、残ったお惣菜など
9月17日(日)
日曜恒例の書店めぐりへ行く途中、道っぱたにいきなり山羊が座っていてびっくり仰天。いくら田舎とはいえ、そんなことってあるんだ。帰りにそこを通ったときには塀の方へと移動しており、凛々しい立ち姿でじいっと通りを眺めておられた。
昼は夫と適当に済ませ、おやつに菜の花の黒うさぎと小田原うさぎを食べる。夜も夫婦のみだったので、魚や茄子を焼いて簡単に。夫婦だけの食事だとこんな感じになるんだろうなと、数年後の未来に思いをはせた。文化祭をおおいに楽しんだ次男、NiziUのライブで盛り上がってきた長男の話を聞きつつ、連休中日を終える。
昼:スープを食べつくす担担カップヌードル
おやつ:菜の花の「黒うさぎ」と「小田原うさぎ」
夜:焼き塩鯖、焼き茄子出汁醤油かけ(白茄子と長茄子)、キタアカリとねぎとわかめの味噌汁、雑穀ごはん、たくあん、巨峰
9月18日(月)
連休最終日。大学生の長男は普通に学校があるため、弁当を作って送り出す。午前中は靴下を編んだり、音楽を聴いたりしながらのんびり過ごした。午後は本を売る夫に付いてブックオフへ行き、「はじめに」の文章でグッと心をつかまれた『千年の百冊』を購入。古典文学には学校の授業や受験勉強くらいでしか触れたことがないので、これを機にいろいろ読んでみたいなと思う。
"現代にも通じる普遍性をもちながら、一方で今日とは異なる環境や価値観が内包されていることで、人間の本質や人生の意味について、少し距離をおいて見つめることが可能になる。共感しているだけでは成長がない。違和感だけでは親しみが湧かない。共感によって一体化しながらも、違和感によって享受する側の感じ方や考え方に広がりが生じる。"
昼:牛こまとマー坊茄子の冷やし中華(半田麺)、すだちをたっぷりかけて
夜:鶏むねの唐揚げ、すだち、サニーレタス、野菜スープ、雑穀ごはん
9月19日(火)
上司とはもともと気が合わないとはいえ、全く噛み合わないダメな日だった。なんとか仕事を終え、帰りに野菜とシャインマスカット大福などを買って帰る。ようやく気持ちも落ち着いてきたかという頃にくだんの上司から連絡があり、決済システムの不備に関してわたしの不手際を疑われ、さすがにぷっちーん。結局、システム側の問題だった。
こういう日はおいしいものを食べるにかぎるということで、夜は買ってきたじゃがいもを丁寧に焼き、ハンバーグを食べ、機嫌を直した。
昼:鶏むねの唐揚げ、ごぼうとにんじんのきんぴら、焼き茄子、野菜スープ、雑穀ごはん
おやつ:シャインマスカット大福(シャトレーゼ)
夜:とうやのソテー、ハンバーグ(焼いたブリーチーズ)、ごぼうとにんじんのきんぴら、小松菜の胡麻和え、キャベツステーキ
9月20日(水)
「おかんbot」さんに、ブルースカイにおけるわたしの頻出単語トップ20を教えてもらった。1位はごはん、2位はわたし、そして3位はじゃがいも!その後もごはん関連のワードがずらりと並んでおり、食べものの話ばかりしていることがバレてしまった。食べることとじゃがいもが大好きなんだからしょうがない。
昼:チーズをのせたハンバーグ、とうやのソテー、崩れたキャベツステーキ、雑穀ごはん、小松菜の胡麻和え、柿
夜:ヤンニョムテジカルビ、ヤムウンセン風春雨サラダ、焼き茄子生姜醤油かけ(普通の茄子と青茄子)、雑穀ごはん
9月21日(木)
体調があんまりだと気分も優れないものだなぁと思っていたら、まんまと生理がきてやっぱりそうですよねとなった。こんなときに仕事したっていいものは書けないので、原稿を放り出してのんびりする。とりあえず、ソファで横になりながら『マイ・ディア・ミスター』をみて号泣した。わんわん泣くと心はすっきりするがまぶたが腫れる。いいんだか悪いんだか。
昼:ヤンニョムテジカルビ、小松菜の胡麻和え、ごぼうとにんじんのきんぴら、雑穀ごはん
夜:高山なおみさんの豚こま生姜焼き、ちぎりキャベツ、ゆで卵、ヤムウンセン風春雨サラダ、かき玉わかめスープ
9月22日(金)
前日は夜のあれこれを夫らにまかせて早めに就寝。朝起きると弁当に入れるはずだったおかずが一切合切なくなっていて驚いた。急いで牛こまを解凍し、しぐれ煮を作る。そのかたわらで、とうやとソーセージをじっくり焼き、とりあえず2品。あとは作っておいた煮玉子でお茶を濁し、3人分の弁当を完成させた。牛しぐれ煮は、生姜をたっぷり入れたやつが大好きです。
昼:牛しぐれ煮と青茄子と煮玉子のっけ丼
おやつ:もえぎの
夜:芋煮、豚ひき肉とひじきの炊き込みごはん
今読んでいる本
作:富安陽子
偕成社
前作『博物館の少女 怪異研究事始め』につづく続編。めちゃくちゃおもしろいです。
最近読んだ本の感想はこちらから読めます。
来週抜糸のハルちゃん
次回の日日猫好日だよりは、9/30(土)に配信する予定です。来週から新コーナー「本棚から1冊」をはじめます。うちにある本から1冊選んで、紹介できたらいいなぁと思っております。
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